楽天モバイルのバックアップSIMは、対象者に案内される無償貸与のサービスです。誰でも自由に申し込める通常のサブ回線とは異なります。案内が届いたら、最初に「自分に貸与されるSIMの区分」と「貸与時点の説明書」を確認しましょう。
バックアップSIM自体のプラン料金が無料でも、元の楽天モバイル回線の請求は続きます。元の番号がバックアップSIMにそのまま移るわけでもありません。この記事では2026年9月24日版の公式説明書を基準に、申込・設定前の確認点を整理します。
バックアップSIMとは?一般のサブ回線契約との違い
楽天モバイルのサービスエリア変更などで一時的に利用が難しくなった人に対し、通信を補完するためにSIMやルーターを貸与する仕組みです。楽天モバイル契約者のうち、同社が対象と判断した人だけが利用できます。18歳未満など、同社指定の対象者にはモバイルルーターが貸与されます。
案内を受けていない場合、公開ページから対象者になれるとは限りません。現在の通信状況を楽天モバイルへ相談し、対象可否を確認してください。案内を受けた人も、通常の新規契約やMNPを先に申し込まず、案内された専用手続きへ進みます。
出典:バックアップSIM貸与プログラム(2026年10月22日確認)
元の楽天回線とどう使い分ける?
次の図は、対応する1台のスマートフォンで2回線を使う場合の基本的な整理です。音声SIMとデータSIMではできることが異なるため、実際の区分を先に確認してください。
元の楽天回線を維持
これまでの電話番号
電話・SMS・Rakuten Linkの登録回線
元の契約料金の請求は継続
通信をバックアップ回線へ
案内された別回線を追加
モバイルデータ通信の利用先に設定
元の番号へのMNPではない
| 確認したいこと | 考え方 |
|---|---|
| これまでの電話番号 | 元の楽天回線側に残ります。バックアップ音声SIMには別の番号が割り当てられます。 |
| 電話・SMS | どちらの番号で送受信するかを確認します。データ専用SIMは通常の音声通話やSMSの代わりにはなりません。 |
| 元の番号への着信 | データ回線を変更しただけで、元の楽天回線の電波状況が改善するわけではありません。着信転送を使う場合は元回線側の転送料金に注意します。 |
| Rakuten Link | 元の楽天回線の契約・登録を前提に扱います。バックアップSIMを入れただけで、別番号へ登録が移るものではありません。OSや回線状況による着信・SMSの扱いを確認します。 |
楽天回線を削除・解約してしまうと、この使い分けができなくなります。特にeSIMは「一時的にオフ」と「削除」が別の操作です。SIMを削除する前に、案内窓口へ確認してください。Rakuten Linkだけで全ての着信や認証SMSを受けられると想定せず、設定後に実際の番号で確認しましょう。
出典:バックアップSIM説明書:元回線との関係(2026年10月22日確認)
料金・容量・利用期間は貸与区分で確認
2026年9月24日版の説明書では、次の3区分が案内されています。3種類を全員が選べる、または同時に使えるという意味ではありません。過去に貸与されたSIMや個別に説明されたプランは、該当する説明書・契約内容を優先してください。
| 区分 | ドコモ回線/SIMカード | ソフトバンク回線/eSIM | ルーター貸与向けドコモ回線 |
|---|---|---|---|
| SIMの種類 | 音声SIMカード | 音声eSIM | データSIMカード |
| プラン料金・契約事務手数料 | 無料 | 無料 | 無料 |
| 月間データ容量 | 20GB | 20GB | 30GB(一部別プランあり) |
| 容量超過時 | 最大200kbps | 最大200kbps | 最大200kbps |
| 国内通話・SMS | 無料。元回線からの転送は別途条件確認 | 無料。元回線からの転送は別途条件確認 | データ専用。音声サービスとして扱わない |
| 通信エリア | 対象LTEエリア | 対象LTE・5Gエリア | 対象LTEエリア |
対応端末は「楽天回線で使えるか」だけで判断できません。貸与されるSIMの回線への対応、SIMロック、eSIM対応、同時に利用できるSIMの組み合わせを確認します。
貸与期間は説明書上、提供開始日から原則最大1年間です。ただし、利用環境の改善や同社の判断等で早期終了・延長される場合があります。案内に記載された利用開始日・終了日も確認しましょう。
貸与端末は、原則として貸与終了後に返却が必要です。返送キットを使って期限内に返送する場合は費用がかかりません。未返却、紛失、破損や部品の欠品等は損害金の対象となり、説明書では貸与端末1台につき15,000円とされています。この金額をeSIMの削除料金などと混同しないでください。SIMカードの返却・eSIMの終了処理は、実際の案内に従います。
出典:バックアップSIM貸与プログラム説明書・2026年9月24日版(第2〜4ページ)(2026年10月22日確認)
申込から到着後の設定まで
- 案内の発信元と対象契約を確認する。公開されている公式窓口から、案内内容に不明点がないか確認します。
- 貸与区分、対応端末、利用開始日、終了・返却条件を確認して申し込む。受付停止の表示がある場合は通常の契約ページで代用せず、案内窓口に確認します。
- 到着後は同封の設定ガイド、契約内容の案内、SIMの台紙やeSIM設定情報を照合する。個別の有効化手順・APN・QRコードを確認します。
- Wi-Fiが利用できる場所で追加設定し、データ通信の利用先をバックアップ回線に指定する。
- Wi-FiをオフにしてWeb表示を確認し、元の番号への着信・SMS、必要に応じてバックアップ番号の発着信も確認する。
| 端末・SIM | 設定時に見る場所 |
|---|---|
| iPhone/SIMカード | 設定→モバイル通信で回線名とモバイルデータ通信の利用先を確認。APN構成プロファイルが必要かは貸与時のガイドで確認します。 |
| iPhone/eSIM | 設定→モバイル通信→eSIMを追加から、案内されたQRコード等で追加。Apple公式の一般手順より、貸与された設定情報を優先します。 |
| Android/SIMカード | 設定内のSIM・モバイルネットワークを開き、SIMの有効化とデータ通信の利用先を確認。項目名はメーカー・OSで異なります。 |
| Android/eSIM | 対応端末のSIM追加機能から設定。QRコードの読み取り方法・有効化の順序は専用ガイドに従います。 |
| 貸与ルーター | 端末の説明書で電源・SIM挿入・接続先SSIDとパスワードを確認。スマートフォンはルーターのWi-Fiに接続します。 |
一般向けのドコモ/ソフトバンク回線のAPNを、そのまま入力しないでください。公開説明書には個別のAPN値や全端末共通の操作画面までは載っていません。設定用紙がない場合や値が読めない場合は、窓口に再案内を依頼します。eSIMのQRコードや設定情報は第三者と共有しません。
出典:Apple:デュアルSIMの使い方(2026年10月22日確認)
設定しても使えないときの確認順
- 貸与SIMの回線・種類と、端末の対応状況を照合する。楽天回線用の動作確認だけで済ませない。
- SIMの挿入状態またはeSIMの追加・有効化を確認する。eSIMを削除してやり直す前に窓口へ相談する。
- モバイルデータ通信の利用先がバックアップ回線になっているか確認する。
- 専用ガイドどおりのAPN・構成プロファイルが必要か確認する。既存プロファイルの削除は自己判断で進めない。
- Wi-Fiを切って通信を試し、圏外・速度制限・エラーのどれかを切り分ける。
- 改善しなければ貸与区分、端末名・OS、表示エラー、試した日時と操作を整理して問い合わせる。
2026年9月24日版の説明書では、回線・初期設定の問い合わせ先は050-5434-4653(9:00〜17:00、年中無休)です。個別案内に別の窓口がある場合は、その案内も確認してください。紛失・盗難時は説明書に記載の専用停止窓口を利用します。
出典:貸与時期別の重要説明事項(2026年10月22日確認)
申込前の最終確認は「対象者の案内がある」「自分の貸与区分が分かる」「元回線の料金が続くことを理解した」「専用設定資料がある」「終了・返却条件を確認した」の5点です。足りない情報を推測で補わず、案内窓口で確認してから進めましょう。